2015年12月15日

UI/UXデザイン

ある日、現実逃避したくなって、IoT時代のオフショア開発について思いを巡らせてみた。

Ryusuke Saito

ある日、深夜のみんなが帰ったオフィスで、オフショア先とのテレカンが終わって疲れ切っていたところ、ふと現実逃避で、「いま世間を賑わせているIoT技術が本当に実現したらオフショア開発も色々楽になるのになぁ」と夢想。IoT時代のオフショア開発に思いを巡らしてみました。

 

そもそもオフショア開発のメリット・デメリットって何だろう?

オフショア開発のメリットは…
・コストコントロールに柔軟性がある
・日本では採用が難しいレベルのエンジニアを世界中の人材プールから探すことが出来る
・時差をうまく使えば組織としての稼働時間を伸ばせる
といったことが挙げられます。

反面、デメリットとしては…
・こちらの意図が正確に伝わらない
・コミットされた期日までに上がってくるアウトプットの品質がなかなか上がらない
・進捗がわかりづらい
といったことが一般論としては考えられます。

現状、これらデメリットがメリットを上回ると多くの人が感じ、世のプロジェクトマネージャーやブリッジエンジニアの人たちは日々現場で悪戦苦闘してるのではないでしょうか。

 

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これらのデメリットを深掘りしていくと、これらの原因はすべて「遠隔地であること」に起因していて、多くはIoTの技術で解決出来るのではと思っています。

IoT技術が持つ可能性

物理的に同じ場所で仕事することと比べた場合、オフショアの問題は「情報の伝達コストが高い」、もしくは「伝達できる情報に限界がある」ということに尽きると思っています。

(1). 伝達コストが高い
物理的に同じ場所で働いている人であれば、画面の仕様や動作一つとっても、直接画面を見せたりホワイトボードで書きながら簡単に情報が共有出来る。また、プロジェクト進捗についても進捗会議を開催するか、物理的に同じ場所にいれば定期的にプロジェクトリーダーなどに話をヒアリングすることも簡単に出来ます。
ただこれも、例えばSkypeやGoogle Driveなどのツールを使えば、使いづらさは残るものの現在でもある程度解決可能な問題だと考えています。

(2). 伝達できる情報に限界がある
とはいえ、物理的に離れている以上、伝達出来る情報にはどうしても限界があります。例えば、オフショア先のメンバーが体調不良で休んでいる、ないし会社には来ているけどあまり生産性が上がっていないようだという情報は、一緒の空間で働いていればすぐに認識することが出来ます。
一方遠隔でのコミュニケーションを取りたい時、SkypeやSlackなどのチャットツール活用が一般的だが、そもそも在席中かどうかを知ることが極めて難しいため、回答を待つのに無駄な待ち時間が発生します。

これらの問題は、いまIoTで実現できる技術的な要素を持ち寄れば、大方のことは解決できるのではないかと思っています。例えば欠勤や体調不良などは、fitbitなどのウェアラブルの普及と情報共有プラットフォームが整備されれば、すべて可視化が可能になります。
また、在席状況やその人がアクティブかどうかも、例えばhttp://strobo.io/ のようなもので座席自体がセンサーを持っていれば、コミュニケーションしたい相手がいま在席中かどうかも確実に判断できます。
このような環境が一般化すれば、実は物理的に一緒の場所で働いている仲間以上の情報まで共有することが可能になると思っています。

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それは遠い未来の話なのか?

オフショア開発での問題を解決する仕組みは、既にある技術でほぼ解決可能です。
強いて言えば、多くのオフショア先はインフラ的に整備が十分ではない国の事が多いため、動画付きのテレカンをやったり画面を共有したりということをやろうとすると、どうしても通信回線速度がボトルネックになることはあります。
しかし、この数年の技術革新のスピードを踏まえれば、遅くとも5年以内には上記したような環境も当たり前になるのではないかと思っています。
なお、オフショア開発のデメリットとしてよく挙げられる、「言葉や文化の壁」についてはここではあえて触れません。これは、オフショア故ではなく、一緒の場所で働いていても起こりうる問題だからです。
でも、音声認識や翻訳システムの精度が上がれば、例えばテレカンの画面の下にリアルタイムで翻訳されたサブタイトルが表示されるとかいうことも可能になるはずです。そうすると言葉の問題もクリアでき、たとえ英語が出来なくても世界中のエンジニアに気軽に発注できるようになる日がそう遠くない未来に来るのではと思っています。
かの名作『Back to the future 2』でも主人公マーティが未来の時代で日本の上司に怒られる・・・なんていうシーンがありましたが、こんな想像の世界も日常の光景になりつつあるのかも。

We’re living in the future!
わたしたちもそんな未来を技術とアイデアで実現したいと思っています!!

Ryusuke Saito

Ryusuke Saito

純ドメな環境でSEを6年ほど経験したのち、三十路で世界デビュー。ヨーロッパ、アフリカと3年ほど転々として日本に帰国し、コンサル業を経てi3DESIGNにジョイン。非英語ネイティブ国で培ったグロービッシュで多国籍エンジニアと格闘する日々。趣味はランニング。

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