2025年のデザイン総まとめ！Figma活用からAI共創まで、今押さえておきたい「実践知」

2025年も残すところあとわずかとなりました。今年もUX/UIデザインの世界では、新しいツールの活用法や、組織としてのデザインへの向き合い方など、多くの知見が共有されました。

今回は”2025年のデザイン総まとめ！Figma活用からAI共創まで、今押さえておきたい「実践知」”と題して、今年弊社のオウンドメディア、in-Pocketで公開された記事の中から、明日からすぐに現場で使える実践的なTipsを厳選してご紹介します。

UIデザインのテクニックから、AIを活用したUXリサーチ、そしてデザイン組織の強化まで、幅広いトピックを網羅しました。気になった記事はぜひ詳細をチェックしてみてください。

表現力と使いやすさを高めるUIデザインTips

まずは、具体的なUIデザインの設計やツールの活用に関するTipsです。

複雑なデータを整理する「データテーブル」の設計

👇記事を読む
＞ 「データテーブル」のUIデザインを徹底解説！基本機能から注意点まで 

管理画面で頻出するデータテーブル。ただ並べるだけではユーザーは情報を探せません。

• Tips
  • 目的に応じて「フィルター（絞り込み）」と「ソート（並び替え）」を適切に組み合わせましょう。
  • 詳細情報の表示は、情報量や文脈に合わせて「モーダル」「サイドシート」「アコーディオン」などを使い分けましょう。

Figmaバリアブルで「条件分岐」するプロトタイプ

👇記事を読む
＞ Figmaのバリアブルを使ったプロトタイプ：条件分岐の実例2選 

「保存せずに終了しようとした時だけダイアログを出す」といった複雑な動き、画面を何枚も作っていませんか？

• Tips
  • Figmaの「バリアブル」機能を使えば、1つの画面で状態管理が可能です。「数値の増減（ステッパー）」や「条件分岐」を組み込み、エンジニアに伝わりやすいリアルなプロトタイプを作りましょう。

トンマナを統一して「ブランドらしさ」を作る

👇記事を読む
＞ UIデザインにおけるトンマナとは？重要性と設計時のポイントを解説 

「なんとなく」で色やフォントを決めていませんか？トンマナ（トーン＆マナー）は、ユーザーに安心感や信頼感を与えるための重要な基盤です。

• ポイント
  • 色やフォントだけでなく、「ライティング（言葉遣い）」や「アニメーション」もブランドの人格の一部として定義しましょう。
  • 2025年は「リキッドグラス」のような質感表現も注目されました。

効率と質を両立するUXリサーチ・改善

AIの台頭により、UXリサーチの手法も大きく進化しています。

AIと分業する「新しいUXリサーチ」

👇記事を読む
＞ UXリサーチは、AIと“分業”する時代へ──効率と深さを両立する実践ノウハウ 

リサーチは時間がかかるもの、という常識が変わりつつあります。

• Tips
  • 質問リスト作成や文字起こし、データ分類などの「作業」はAIに任せ、人間は「文脈の理解」や「感情への共感」に集中しましょう。
  • 過去の問い合わせデータなどをAIに読み込ませて、仮説出しの壁打ち相手にするのも有効です。

失敗しない「ユーザーインタビュー」の段取り

👇記事を読む
＞ ユーザーインタビュー実践ガイド：プロダクト改善を成功させるポイントを解説 

ユーザーインタビューを「聞いて終わり」にしないための実践ガイドです。

• Tips
  • インタビュー前に必ず「パイロットテスト（リハーサル）」を行いましょう。質問の意図が伝わるか、時間は適切かを確認するだけで質が段違いになります。
  • 「なぜ？」を深掘りするために、半構造化インタビューで柔軟に質問を重ねるのがおすすめです。

専門家の視点で課題を発見する「エキスパートレビュー」

👇記事を読む
＞ エキスパートレビューとは？意味や観点、ヒューリスティック分析・ユーザビリティテストとの違いを解説 

ユーザーテストをする予算や時間がない時は、プロの視点を借りるのも一手です。

• ポイント
  • 「ニールセンの10原則」などの基本原則に基づき、開発初期のMVPやリニューアル検討時にプロが評価することで、低コストかつ迅速に課題を発見できます。

チュートリアルは本当に必要？

👇記事を読む
＞ アプリにチュートリアルは本当に必要なのか？-最適なユーザー体験とは- 

調査によると、多くのユーザーはチュートリアルを読みません。

• ポイント
  • 初回起動時に長々と説明するのではなく、ユーザーが「その機能を使おうとした瞬間」にツールチップなどでガイドする方が効果的です。
  • そもそも説明不要な「直感的なUI」を目指すことが、最高のオンボーディングです。

デザイン組織とプロセスを強化する

チームで良いプロダクトを作るための仕組みづくりに関するTipsです。

「デザイン原則」でチームの意思決定を速くする

👇記事を読む
＞ デザインシステムにおけるデザイン原則とは？意味と役割、策定プロセスを解説 

判断に迷った時、立ち返る場所はありますか？

• ポイント
  • デザイン原則は「かっこいいスローガン」ではなく、具体的な「判断基準」になる言葉を選びましょう。
  • 作成して終わりではなく、プロダクトのフェーズに合わせて定期的に見直し・アップデートすることが重要です。

ツールを活用してデザインシステム運用を効率化

👇記事を読む
＞ Chromaticでデザインシステム構築を効率化する

デザインシステムの運用負荷を下げるツールや考え方に関しての記事です。

• ポイント
  • 「Chromatic」を導入すれば、UIの変更差分を自動検知（ビジュアルリグレッションテスト）でき、意図しない崩れを防げます。

「車輪の再発明」を防ぐデザインシステムの未来

👇記事を読む
＞ グローバルデザインシステムから考えるデザインシステムの未来

各社が独自にUIコンポーネントをゼロから作るのではなく、標準化された基盤を活用する流れがきています。

• ポイント
  • ヘッドレスUIライブラリなどの「グローバルデザインシステム」を活用し、機能性やアクセシビリティの実装コストを下げましょう。
  • 浮いたリソースを、ブランド独自の価値や体験（ユニークな部分）を作り込むことに集中させることが重要です。

レガシーUIから脱却する方法とは？

👇記事を読む
＞ レガシーUIのリニューアルガイド：レガシーなUIの問題点、脱却のポイントを解説 

古くなったシステムをどう刷新するか、そして最新のトレンドはどうなっているか。

• ポイント
  • 大規模リニューアルはいきなり全てを変えるのではなく、ユーザーへの影響を考慮して「段階的」に進めるのがリスク回避のコツです。
  • 理想の姿を検討する際は、「現状改善案」と「抜本的変更案」の2パターンのプロトタイプを用意することで、議論が活性化し、目指すべき方向性が定まりやすくなります。

非デザイナーのための「効果的なフィードバック」

👇記事を読む
＞ 非デザイナーに知ってほしい、デザインのフィードバックでは「何を伝えて」「何を伝えない」べきか 

デザインのフィードバックで「なんとなく違う」と言われた経験はありませんか？

• ポイント
  • 「ここを青くして」という指示ではなく、「冷たい印象を受けるので、もっと温かみを出したい」という問題点と理由を伝えましょう。
  • ビジネス目線（数値目標）とユーザー目線（体験）のバランスを意識したフィードバックが、プロダクトを成長させます。

2025年のデザインシーン総括：AIとの「共創」と、人間ならではの「本質」への回帰

2025年を振り返ると、デザイン業界にとって大きな転換点となる1年でした。

特に印象的だったのは、AIなどのテクノロジーが「魔法のようなツール」から「思考を整理し、作業を補完する実務上のパートナー」へと定着したことです。UXリサーチにおけるデータ分析や、デザインシステムの自動テストなど、これまで時間と労力を要していたプロセスが劇的に効率化されました。

しかし、技術が進化すればするほど、「なぜ作るのか」「誰のために作るのか」という本質的な問いの重要性が増した1年でもありました。

• 「効率化」と「体験の質」の融合：AIで時間を生み出し、その分を人間ならではの深い洞察や創造的な意思決定に充てる「分業」のスタイルが確立されました。
• デザインとエンジニアリングの境界融解：Figmaのバリアブル機能やヘッドレスUIの普及に見られるように、デザインデータと実装コードの距離がかつてないほど近づき、よりリアルで実装を意識した設計が求められるようになりました。
• 組織としてのデザイン力：個人のスキルだけでなく、非デザイナーへのフィードバック文化の醸成や、デザイン原則による共通言語化など、「組織全体で良いプロダクトを作る」ための土壌づくりに注目が集まりました。

in-Pocketでは2026年も引き続き、明日からの業務に直結する「現場の実践知」から、一歩先の未来を見据えた「戦略的な視点」まで、みなさまの武器になる情報を多角的な視点で発信していきます。来年も引き続きご注目いただければと思います！