2017年12月22日 UXデザイン

議論を飛躍的に高める4つの図解ツール

前回はミーティングでホワイトボードを活用する本当の目的(前回の記事)についてご紹介しました。ホワイトボードで発言を可視化するだけでも、会議の生産性は改善しますが、まだまだそれだけではホワイトボードのポテンシャルを使い切れていません。今回はもう一歩踏み込んで、議論のパフォーマンスを飛躍的に高めるための4つの図解ツール活用法についてご紹介したいと思います。既に普段からよく使われる図解ツールもあると思いますが、あらためてファシリテーターの視点から各図解ツールの違いをみていきたいと思います。では早速いきましょう。
 

図解ツール1:
もれなくダブり無く整理する「ツリー型」


枝葉の話を持ち込んだり、ミクロな話を詰めようとしている時にマクロな話を始めたり……。こういったレベルのズレは言葉で説明してもなかなかわかってもらえませんよね。こういう時は「ツリー図」を示して、今どこの話をしているのか視覚的に共有するのがおすすめです。また議論のレベルは合っていても、違うポジションの話をしているというケースもあります。こういう時も、それぞれの主張がどのポジションにあるのかをツリー図で示すことで、本質的な議論に戻ることができます。
 
ちなみに、ツリー図をうまくまとめるには下記3つのルールを意識するのがおすすめです。
◎ミント(Barbara Minto)のピラミッドの法則
1) 上位の項目は会の項目を要約したものにする
2)同じ階層の項目は同じ種類のものにする
3)同じ階層の項目は論理的に順序づけられている。
 

図解ツール2:
重なりで新たな発想を生むサークル型


アイデアや意見は単純に区分けしにくい場合が少なくありません。こういった場合はツリー型ではなく「サークル型」を使うとすっきり整理できます。似た項目を円の中に一括りにして円の重なり具合で関係を表現するのです。更にサークル型は議論の整理だけでなく、アイデアを拡げるときにも使えます。サークル型で議論をまとめていくと、意見が集中している部分やまったく意見が出ていない部分がよくわかります。その場合は空白部分を埋めるように促せば、議論に広がりがでてくるでしょう。またいくつかの円を組み合わせることで、思っても見なかった機会が見つかることがよくあります。
このように、重なりの可能性をつぶさに検討していくことで、ユニークなアイデアが生まれるかもしれません。
 

図解ツール3:
流れやつながりを整理する「フロー型」


ある結果にはどこかに原因があり、その原因にはさらに別の原因があります。物事は原因と結果が連鎖的につながっており、それが事態を複雑にします。こういう場合に便利なのが流れを表す「フロー図」です。原因(input)と結果(output)の関係を順に矢印で結んでいくと、因果の構造がつかみやすくなります。また、皆さん既にお馴染みだと思いますが、フロー図は物事の過程(プロセス)を表すのに便利です。業務プロセスの改善やプロジェクトスケジュールなどフロー図を描きながら議論をすると全体像がつかみやすくなります。
 

図解ツール4:
一刀両断に議論を切る「マトリクス型」


4つの基本パターンの最後は「マトリクス型」です。議論を構造化するのにもっとも強力でそれだけに使い方が一番むずかしい図解ツールです。議論の中で生まれるたくさんの切り口の中で、対立の元になっている論点を見抜き、その論点を軸にして議論の全体像を整理するのがこの図解の特徴です。
だからこそマトリクス型のポイントは切り口選びに尽きます。縦軸と横軸にどんな切り口を選ぶかによってスッキリ整理できたり、うまく構造化できなかったりするのです。ただしこれだけは、数多く描いてみる他に上手に描く近道はありません。違和感があれば一度ご破算にして一から考え直すなど、切れ味のよい軸が見つかるまで何度も描き直す勇気が求められます。
 
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4つの基本図解さえアタマの引き出しにあれば、ひととおりの議論は構造化でき、会議のパフォーマンスは飛躍的に高まります。まずは、ホワイトボードの横に立ち、議論を自分なりの視点で描くことから初めてみてはいかがでしょうか。(とにかく何度も描いてみることが大事ですよ)
 

参考:ファシリテーション・グラフィック 議論を「見える化」する技法 堀公俊・加藤彰
 
 
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OhnagaNobuyuki

N.Ohnaga

株式会社アイスリーデザイン取締役、株式会社bridge代表、サービスデザイナー。日本にペルソナを導入した先駆的企業であるmct社のコンサルタントとして人間中心イノベーション手法を活用した商品開発、サービスコンセプトの構築、イノベーション人材育成といったプロジェクトをリード。2017年1月bridge.Incを設立。多様な業種、組織の200を超えるデザインプロジェクトの実践経験をノウハウとして体系化し、スタートアップや中小企業のイノベーションを支援する。2017年8月より株式会社アイスリーデザインに役員として参画。

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