2023年12月15日

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OOUI(オブジェクト指向ユーザーインターフェース)について解説します

Ino Yuko

はじめに

皆さんはOOUIという言葉を聞いたことありますか?

OOUIは「Object-Oriented User Interface」の略で、直訳すると「オブジェクト指向ユーザーインターフェース」です。ただし、この用語だけではちょっと難しいので、ここで詳しく解説します。

「オブジェクト指向」とは、プログラミングにおける重要なパラダイム(ソフトウェアの設計と開発における基本的な概念、理論、方法論の枠組みを指します)の一つです。

これを簡単に言うと、「システムやプロセスを小さな単位、つまりオブジェクトとしてモデル化すること」となります。 例えば、車に関して考える場合、車を構成するタイヤ、エンジン、ドアなどの個々の部品をオブジェクトとして扱います。

この考え方をユーザーインターフェースの設計に適用すると、画面上に表示されるボタン、メニュー、画像などを個別のオブジェクトとして捉えます。これらのオブジェクトは、それぞれが独自の属性と振る舞いを持ち、ユーザーの操作に応じて相互作用します。

これにより、使いやすく、柔軟に対応できるユーザー体験を作り出すことが目標です。 簡単に言うと、この方法は、私たちがデバイスを使うときに触れる操作部分の扱いや改善をより簡単にするためのものなのです。

直感的に操作できる!OOUIの魔法とは

例えば、ECサイトを見ているとき、商品カテゴリのアイコンをタップするだけで、直接その商品ページに飛べると便利ですよね?これがOOUIの魔法です。 各アイコンが独立した「オブジェクト」として機能し、私たちは直感的に操作することが可能となります。

上記では画面上のボタンやメニューをオブジェクトとして考えると定義しました。 それでは具体的にECサイトのスマートフォンの画面上でオブジェクトを直接選んで操作を行うイメージを例として挙げてみます。

上記の図のように、ユーザーはトップページ商品のカテゴリーのアイコンをクリックして直接アクセスします。各カテゴリーが独立したオブジェクトとして扱われ、ユーザーはこれらを直接操作して商品を閲覧することができ、購入画面まで選択することができるのです。 このようにOOUIでは、オブジェクトごとに機能を分けることで整理されているので、理解しやすく操作することができるのです。

OOUIが注目される理由

近年、ソフトウェア開発においてOOUIが特に注目されています。 以下は、この注目の背景となる主要な理由をまとめたものです。

  1. 技術の進化
    最近の技術進化、特にスマートフォンやタブレットの普及に伴って、タッチベースの直感的なインターフェースの需要が増加しています。OOUIは、物理的オブジェクトのような振る舞いを模倣することで、このようなデバイスに適したユーザーインターフェースを提供することが可能です。このアプローチは、直感的で使いやすいインタラクションを促進し、タッチスクリーンデバイスの利便性を高めます。

  2. ユーザー体験の重視
    製品やサービスの競争が激化する中、UXの重要性が増しています。OOUIは、そのカスタマイズ可能性と直感的なインタラクションにより、ユーザーにとって理解しやすく、快適な操作体験を提供することが可能です。良好なUX設計は、製品やサービスのユーザー受け入れと成功に直接関係しており、OOUIはこれを実現する重要な手段となっています。

  3. 多様なデバイスへの対応
    IoT(Internet of Things)の時代の到来により、多種多様なデバイスがネットワークに接続されています。スマートウォッチからスマート家電まで、さまざまなデバイスに対応するためには、統一されたかつ直感的なインターフェイスが必要です。OOUIは、その柔軟性と再利用可能性により、多様なデバイスにおけるインターフェース設計の標準として位置付けられつつあります。

中途半端な知識や経験だとリスクが伴う

最近の商談で、OOUIを取り入れる際の落とし穴についての興味深い話を聞きました。 話によると、次のようなことをおっしゃっていました。

中途半端な知識や経験によるOOUIの取り入れの問題点を深く理解しており、それを解消する手段として、私たちは教育と研修プログラムを大幅に充実させています。OOUIの基本的な原理から応用技術まで、段階的かつ実践的なカリキュラムを提供しており、開発者やデザイナーが必要な知識とスキルを網羅的に習得できるように設計しています。


こうした研修プログラムはもちろんスキルアップのためにはとても重要です。 しかし、中途半端な知識や経験でOOUIを取り入れると、サービス開発において多くの問題が生じる可能性があります。

半端な知識や経験でOOUIを導入すると、サービス開発において多くの問題が生じるリスクがあります。以下に、その主なリスクを4つ挙げてみました。

  1. 不適切なオブジェクトモデリング:
    オブジェクト指向を無理に適用すると、ユーザーのニーズや使用状況とは異なるオブジェクトモデリングをしてしまうことがあります。結果として、使いにくい、または理解しづらいインターフェースができあがる可能性があります。

  2. 一貫性の欠如:
    OOUIの原則やベストプラクティスの部分的な理解は、インターフェース全体の一貫性を損なうことがあります。これによりユーザーが混乱し、操作方法を学ぶコストが増える可能性があります。

  3. パフォーマンスの低下:
    オブジェクトの関係性や動作を正確に設計・実装できない場合、システム全体のパフォーマンスや反応速度に悪影響を与えることが考えられます。

  4. メンテナンスの困難さ:
    知識不足による不十分な設計や実装は、将来の変更や拡張を困難にします。こうしたコードは他の開発者にとっても理解しにくく、メンテナンスの難易度を高めます。

 

それではこのような問題点をどのようにすれば解決できるのでしょうか?

OOUIは実践ありきである

OOUIを真の意味で活かすには、単に理論や原理を学ぶだけではなく、実践を通じて、実際に作り、試し、改善することが必要です。 その理由はOOUIの特徴そのものにあります。実践でPDCAを試さないといけない理由は以下の通りです。

  • ユーザーのインタラクションを十分に観察しなければならない
    OOUIは、オブジェクト指向の原理に基づいて設計されています。この意味で、ユーザーが直感的に操作できるように、現実のオブジェクトの動きや関係性を模倣することが重要です。ただし、このオブジェクト指向の原理を理解するだけでは不十分で、実際にUIを設計し、ユーザーとのインタラクションを観察することで、その原理をどのように実現するかを習得する必要があります。

  • ニーズに適用させる必要がある
    OOUIの設計はユーザー中心であるため、ユーザーの行動やニーズに応じて柔軟にアダプトする必要があります。そのため、理論だけでは、ユーザーの実際の動きや期待を完全に捉えることは難しく、実際の利用シーンでのフィードバックやテストを繰り返し行うことで、より適切なUIを作成するための感覚や知識を養うことができます。

  • 実際のサービスは複雑なインタラクションである
    OOUIは、様々なオブジェクトが相互作用することで成り立っています。つまり、実際にマーケットに出すサービスは、ラーニングで学ぶものより、複雑なインタラクションであることを前提にしなければいけません。繰り返しの実践と試行錯誤を通じて、どのようなオブジェクトの組み合わせやインタラクションがユーザーにとって最も使いやすいかを体得することが必要です。

  • 再利用と拡張性
    OOUIの特徴として、再利用可能なコンポーネントの設計や、拡張性の高いインターフェイスが求められます。これらの特性を有効に活用するためには、実際の開発現場での経験が不可欠で、各コンポーネントやモジュールの関連性や依存性を理解し、それらを効果的に組み合わせるスキルを習得することが求められます。

OOUIの開発に関して、中途半端な学習の状態での実践はリスクが伴います。 これは、OOUIの特性や設計原理が他のUI設計とは異なるため、不完全な知識や経験での取り組みが予期せぬ問題やユーザビリティの低下を招きかねないからです。

専門チームに依頼すべき理由

上記で述べていた背景を踏まえ、以下の理由から「専門チームに外注し、そのチームから内製化支援を受けること」が最も有効な手段であると考えられます。

  • 専門的知識と経験
    専門のOOUIチームは、多くのプロジェクトを通じて培った実践的な知識と経験を持っています。これにより、効率的かつ高品質なUIの開発が期待できます。

  • 問題回避
    専門家の目から見て、発生しやすい問題や罠を事前に回避できるため、開発の過程でのトラブルや再作業のリスクを大きく減少させることができます。

  • 内製化支援の恩恵
    専門チームからの内製化支援を受けることで、実際のプロジェクトを通じて学びながら、組織内でのOOUI開発能力を向上させることができます。これは、単なる教育やトレーニングよりも実践的で効果的な学習となります。

  • 柔軟な対応
    専門チームによる外注は、必要に応じてリソースを増減させることができるため、プロジェクトのスケジュールや要件の変更に柔軟に対応することが可能です。

  • コスト効率
    適切な知識やスキルを持った専門家を自社に常駐させるのはコストがかかることが多いですが、外注と内製化支援の組み合わせにより、短期的な開発ニーズを満たしつつ、長期的なスキルアップを図ることができ、結果的にコスト効率の良いアプローチとなります。

おわりに

DXには多岐にわたる課題が伴います。表面的な問題だけを対象にすると、その背後の本質的な課題を見逃すリスクが高まります。組織の問題、サービスの問題、戦略的な問題といった様々な角度からの課題を深く理解することが求められます。私たちとしては「伴走型イノベーションパートナー」として、お客様とともにDXの課題を明確にし、その解決をサポートさせていただきます。先進のアプリケーション開発技術や、ユーザーを中心に据えたUI/UXデザインを活用し、戦略の立案から具体的な実装・運用フェーズまで、一貫してサポートいたします。ぜひこちらからお問い合わせください。

Ino Yuko

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