Tennis-Point アプリ

ドイツ/EUで稼働しているアプリケーションを日本市場向けにローカライズするプロジェクトを実施しました。このプロジェクトは、既存機能を引き継ぎつつ、日本向けに「Tennis-Pointアプリ」の個別コンテンツを引き立たせる工夫を行いました。弊社は、AWSのインフラ基盤をヨーロッパから東京リージョンへの移行や、保守性の高いシステム基盤を実現しました。

イオン・シグナ・スポーツ・ユナイテッド株式会社

イオン・シグナ・スポーツ・ユナイテッド株式会社 マネージャー 眞田 智和さん

Tennis-Point アプリ

Overview

概要

プロジェクト概要

イオン株式会社とSIGNA Sports UnitedGmbH(ドイツ)の共同出資にてスタートした同社は、デジタルプラットフォームでスポーツコミュニティの活性化に取り組み、地域スポーツの振興とみなさまの健康増進のベストパートナーを目指す企業です。

ドイツ/欧州連合(EU)で稼働するWebサイトとアプリをローカライズ(日本市場向けに改変)するプロジェクトを弊社にて対応させていただきました。既存の機能を引き継ぎつつ、日本向けにサービス自体が持つイメージを最大化させ、ローカライズした「Tennis-Pointアプリ」の持つ個別コンテンツが引き立たつように工夫しました。また、PCやタブレット、スマートフォンなどさまざまなプラットフォームに応じて、文字の組み方やグラフィックの見せ方を最適化し、日本のユーザーがストレスを感じない表示にすることにも注力しました。ローカライズにあたっては、システムをAWS上に構築しなおし、認証基盤についても独自実装からSalesforceへ移行させるなど、お客様(イオン・シグナ・スポーツ・ユナイテッド株式会社様)にとって保守性の高いシステム基盤を実現することを考慮して構築致しました。

クライアントの課題

ローカライズの必要性

ドイツ/欧州連合のアプリを日本市場向けに適応する必要があり、文化的・言語的な違いに対応するための調整が必要だった。

データベースの利用制限

本国版のデータベースが日本でそのまま使えないという問題があり、新たなデータの持ち方や連携方法を構築する必要があった。

セキュリティと基盤の構築

日本版はAWSのクラウド基盤を用いて構築する必要があり、イオングループ基準のセキュリティ要件に適合するシステムを構築する必要があった。

i3DESIGNの解決方法

多言語対応と文化適応

日本市場向けにサービスを最大化するため、ローカライズ作業を行い、PCやモバイルデバイスでの表示最適化に注力し、ユーザーがストレスを感じないデザインを実現した。

新しいデータベースの設計

既存のデータベースの制約に対応するために、新たにデータベースを構築し、ドイツの開発者と連携して独自のデータ連携方法を確立した。

AWSを活用したセキュアなシステム構築

AWS上にシステムを再構築し、Salesforceを認証基盤として使用することで、保守性が高くセキュリティ基準に適合したシステムを実現した。

Interview

インタビュー

インタビュー写真

イオン・シグナ・スポーツ・ユナイテッド株式会社 岡田 宣之さん、眞田 智和さん

アイスリーデザインに依頼した背景

プロジェクトを進行するに至っての課題は、アプリのローカライズ許諾の条件として、ブランドオーナーと現地のアプリ開発者の三者が、ドイツ本国で対面でディスカッションすることが提示されていた事にありました。そうした状況において、アイスリーさんは多くのアプリ開発実績があるだけでなくドイツに程近いウクライナに開発拠点を持ち、さらには担当してくださる方がドイツにも精通されていました。実際にドイツに1週間滞在し、日本版をどのようなアプリにするのかを議論し、一緒に検討・開発ができる事が選定理由において、大きかったように思います。

プロジェクト進行

アプリ開発での最大の課題として、本国版のアプリが持っているデータベースを日本では流用ができないという問題がありました。しかし、アイスリーさんの提案で、ウクライナの開発チームも含めて一緒にドイツの現地開発者と仕様を相談した甲斐もあり、独自のデータの持ち方や連携方法を新たに構築することができました。また本国版がさまざまなホスティングサーバーを組み合わせて構築されていたのに対し、日本版ではAWSのクラウド基盤かつマネージドサービスに載せ替えることで、イオングループ基準のセキュリティ要件に適合することも出来ました。

プロジェクト全体の進行を通して感じたことは、弊社の立場に立って開発・構築してくれているということです。決してアイスリーさんの作りやすいように作るのではなく、あくまでも弊社とアプリを使っていただくユーザーの立場に立ってご提案して頂いていると感じたので、スムーズにプロジェクトを進めることが出来ました。

アプリのリリース後、日本のオリジナルコンテンツの配信や細やかな試合結果のデータ網羅などがユーザーの皆様から好評をいただいており、ストアのレビューも上々です。また、ドイツ本国から「良いアプリだね」と良いリアクションをもらうことができました。

今後の展望

現在開発中のECサイトをローンチ次第、アプリからの誘導を行います。 その上で、Web経由とアプリ経由での集客やコンバージョンレートを比較しながら、アプリから購入する際、ポイントインセンティブが付くなどのサービスも検討したいと思っています。 さらには、アプリの中でのコミュニティー形成も重要な要素だと感じておりますので、ニュースへのコメント機能追加の検討するつもりです。他には新型コロナウイルスの影響により、搭載できなかった協力会社との協業を含む機能があるため、頃合いを見てその実現にも動く予定です。それらを実現した上で、本アプリを通して、広くユーザーのみなさまにテニスをもっと身近に感じてもらえるようにできたらと考えています。

Case study事例