2016年9月13日

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ビジネスにも「フェス化」の波?リアルな体験価値で”共感”と”拡散”を。

D4DR 代表取締役社長

デジタルコンテンツ流通の拡大とともに、全世界でCDの販売は減少を続けている。日本市場でもピークだった90年代後半と比べて半分以下の市場になってしまった。しかし音楽ビジネスではライブが急成長している。14年度は10年前の3倍の市場規模の2749億円となり、2542億円だった音楽ソフトを上回るようになった。

デジタルコミュニケーションの時代には誰もが簡単にデジタルコンテンツであればどこでも体験できるようになる。そのためリアルな体験価値がどんどん高まる。音楽でライブが盛り上がっているように様々なイベントの価値が高まりつつあると言えるだろう。映画でも発声可能上映というイベントが増えている。ただ見るだけなら自宅の大画面で見ることもできるが、映画館でファン同士が絶叫しながら見るスタイルはイベントそのものだ。そしてそのイベントは参加者がソーシャルメディアで発信することで拡散する。

企業がPRを行う場合でも企業から直接のデジタル情報で発信するだけでなく、イベントに参加したユーザーがソーシャルメディアを介して発信した情報の方が拡散力があり、自分もその商品やサービスの価値を体験してみたいと思わせる力がある。
 
 
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お台場で開催された「DMM☆PLANETS」もソーシャルメディアの拡散により途中から大行列になるほどの人気になり、主催社のDMMも「結果的にはイベントそのものがテレビCMの投資を越える大きな効果があった」と述べている。
 
 
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そうしたイベントを支援するビジネスも成長中だ。「#SnSnap」はイベント来場者がソーシャルメディアに拡散することを促し、その場で写真のプリントアウトをもらうことができるサービスを展開している企業だが、サービス開始から一年で250回以上のイベントを支援し、130%で成長している。どうしたらインスタグラムに上げたくなるようなイベントにできるかが今やイベントの企画でも重要な要素になりつつある。
 
 
買い物も会議もデジタルコミュニケーションでできる時代わざわざお店に行かなくても、会社に行かなくても済んでしまう。さらにVRのようにその技術もどんどん進化する。ますますリアルの価値は集まった人々同士の共感だったり、その場で生み出される体験価値になりつつある。音楽の世界ではフェスが盛り上がっているようにビジネスもセミナーやイベントの重要性がますます高まるだろう。

見本市やスタートアップのイベントもどんどんフェス化していくのではないだろうか。まさに「ビジネスフェスの時代」が到来しつつあるのではないだろうか。
 
 

D4DR 代表取締役社長

Kentaro Fujimoto

1991年電気通信大学を卒業。野村総合研究所在職中の1994年からインターネットビジネスのコンサルティングをスタート。日本発のeビジネス共同実験サイトサイバービジネスパークを立ち上げる。 2002年よりコンサルティング会社D4DRの代表に就任。広くITによるイノベーション,事業戦略再構築,マーケティング戦略などの分野で調査研究,コンサルティングを展開しており,様々なスタートアップベンチャーの経営にも参画し,イノベーションの実践を推進している。現在、日経MJでコラム「奔流eビジネス」,日経BIzgateで「CMO戦略企画室」を連載中。

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